vol.1 裏から見るプライバシーマーク(Pマーク)

2016/06/21

よくデータ復旧業者が広告で、「Pマークの取得」を高らかと謳い文句にしていることを目にします。果たして『Pマーク』は本当に宣伝できる事なのでしょうか。

プライバシー(P)マークとは:

プライバシーマーク制度は、事業者が個人情報の取扱いを適切に行う体制等を整備していることを認定し、その証として“プライバシーマーク”の使用を認める制度(日本情報経済社会推進協会〔JIPDEC〕ホームページより)

であって、その基本は個人情報保護法によって定められている、個人情報(生存する特定の個人を識別できる内容の情報)をその個人情報保護法に従って運用している事を認める証なのです。

ですから、極端に言ってしまうと、データ復旧を依頼した個人の所有する様々なデータに、その個人情報が含まれて居なければ、Pマークを取得しているデータ復旧会社がそれらの情報(個人が、いつ何処で何をした情報、あんなファイルやこんなファイル)をコピーすることも、漏洩することもできてしまうということになります。

このように、裏側から見れば「Pマークを取得していること」自体が、いかに広告には成り得ないのかご理解いただけたでしょうか。勿論、この反面、情報管理を真剣に考えている事も否定できないことも事実です。いくら数多くの資格をとっても、就活で希望する会社から内定を得る事のできない人も存在するように、規格や認証で会社を判断する事は出来ないので、その規格が何を意味しているのかを誇大に宣伝している会社については、疑ってみる事も必要なのではないでしょうか。