パソコンで高音質音源を再生するには?ハイレゾ音源出力用の機器や設定方法について

普段、どのようなスタイルで音楽を聴いていますか?音質にこだわる方も多いと思います。
時代とともに、音楽を聴くスタイルも変化してきました。

一昔前までは、CD・MDコンポなどが主流でしたが、今ではスマートフォンやパソコン、携帯音楽プレーヤーなどに音源をダウンロードして聴くことも増えてきています。その上でパソコンを使い、より高音質な音源を再生したいと考えている人に人気が高まっているのが「ハイレゾ音源」です。

本記事では、ハイレゾの基礎知識や、実際にパソコンでハイレゾ音源を再生するために必要な機器、音源の取り込み方などを紹介します。お気に入りの音楽を、ワンランク上の状態で楽しむためにも、ぜひ本記事をお役立てください。

高音質音源とは?ハイレゾの基礎知識

ハイレゾ音源は、CDを超える高音質音源といわれていますが、定義や特徴については、はっきりと理解されていない方も多いのではないでしょうか。以下でわかりやすく紹介していきます。

高音質の定義とは?再現性の高さがポイント

ハイレゾとは「High Resolution(ハイレゾリューション)」の略であり、高い解像度を意味します。高い解像度の音源=ハイレゾ音源です。CDの音質よりも高音質といったイメージを持つ人も多いかもしれませんが、高音質には定義はあるのでしょうか?

一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)では、「ハイレゾオーディオ(ハイレゾ・ハイレゾリューションも含む)」と呼称する場合は、「CDスペックを超えるデジタルオーディオ」であることが望ましいと定義しています。

CD フォーマットの規定は、1秒あたりどれだけ細かく音を計測しているかを示すサンプリング周波数が44.1kHz、音量などのきめ細やかさを示すビット数を16bitと定めており、いずれか、または両方が数値を超えているものだけがハイレゾ音源と認められています。

なお、いずれかが超えていても、もう一方がCDスペック未満の場合は、ハイレゾとは認められていません。

CDよりも高音質?ハイレゾはCDの約6.5倍の情報量

CDの場合は規格に合わせるため、音の情報を間引いていますが、ハイレゾは情報を間引く必要がありません。そのため、より生の音に近い、臨場感溢れる音楽が楽しめる仕組みとなっています。例えば、192kHz/24bitのハイレゾ音源であれば、情報量はCDの約6.5倍です。

CD ハイレゾ音源
情報量 44.1kHz/16bit 192kHz/24bit
1秒間に切り取り保存する音 44,100回 192,000回

(※1)

レコーディングスタジオやコンサートホールで録音されたクオリティが、ほぼ忠実に再現されるといっても過言ではありません。

ハイレゾの特徴は?ハイレゾ音源に適している音楽は?

ハイレゾ音源は、CDと比べ細かくデジタル化していることが大きな特徴です。そのため、音や声の細かな重なりが多い音楽は、ハイレゾ音源で聴くことで違いがわかりやすいといえるでしょう。 J-POPをはじめ、アニソン、洋楽、ジャズ、クラシック、映画音楽など、現在さまざまなハイレゾ音源が配信されています。

ハイレゾ音源を提供している音源販売サイトやメーカーなどの公式サイトでは、お試しでハイレゾ音源を聴くことができます。再生環境を整える必要はありますが、CD音源とハイレゾ音源の違いを聴き比べてみましょう。

ハイレゾを楽しむには?音源や再生環境について

ここからはハイレゾ音源の入手方法や、再生環境の整え方について詳しく紹介していきます。

ハイレゾ音源の入手方法は?オンラインからダウンロード

ハイレゾ音源は、一部無料で提供されているものもありますが、オンライン上の音楽配信サイトから購入してダウンロードすることが一般的です。ただし、全ての楽曲がハイレゾ音源に対応しているわけではありません。欲しいアーティストのハイレゾ音源が見つからない場合は、アーティストの公式サイトから探しましょう。

ハイレゾ再生に必要な環境は?ハイレゾに対応した機材が必要

音源を入手できたら、次は再生環境を整える必要があります。
パソコンでそのままハイレゾ音源を再生すると、CD程度の音質でしか出力されません。
入手したハイレゾ音源をパソコンで聴くのか、スマートフォンや携帯音楽プレーヤーで聴くのかによって、必要な機器も違ってきます。
最近は、ハイレゾ対応のスマートフォンや携帯音楽プレーヤーも増えていますが、パソコンやハイレゾ非対応のスマートフォンなどで聴く場合は、以下の機器やアイテムが必要です。

ハイレゾ音源再生ソフト(アプリ)

有料、無料含めさまざまな再生ソフト(アプリ)があります。パソコン向けとしては、Windowsであれば「foobar2000(無料)」や「MediaMonkey(無料)」、macであれば「VOX: MP3 & FLAC Music Player(無料)」などが一般的です。

スマートフォン向けとしては、「Onkyo HF Player(無料)」「NePLAYER(有料)」などがあります。

USBオーディオケーブル

ハイレゾ音声に対応したUSBオーディオケーブルを用いることで、信号劣化がなく高音質なサウンドを堪能することが可能です。

ハイレゾ対応の外付けUSB-DAC

初期からパソコンに搭載されていることも多いDACですが、ハイレゾ音源を聴くことを目的としてつくられているわけではありません。パソコンでハイレゾ音源を簡単に楽しみたいのであれば、ハイレゾに対応した外付けタイプの「USB-DAC」が必要です。

また、ハイレゾ非対応のスマートフォンの場合は、DAC機能を内蔵したポータブルヘッドホンアンプや、ハイレゾ音源に対応したヘッドホンマイクを使うことで、出先でもハイレゾ音楽を楽しむことができます。

アンプ、スピーカー

USB-DACから、アンプ、スピーカーと接続することで、家の中などでは大音響でハイレゾ音源を楽しむことができます。DACやアンプを内蔵したスピーカーも多数販売されているため、よりシンプルに接続したい場合は、購入を検討するとよいでしょう。

パソコンでハイレゾ音源を再生するときの注意点

MacとWindowsはどちらが良い?

Windows、Macのどちらがハイレゾ音源の再生に適しているか言い切ることは困難です。それぞれのOSに搭載されている音を鳴らすための機能が異なるため、音にも違いが生じます。

またMacでよく使用されているiTunesもハイレゾ音源の再生自体は可能ですが、ハイレゾのフォーマットで使用されることが多い「Flac」には、直接対応していません。そのため、主にiTunesを使用し、ハイレゾ音源を楽しみたい人は、ファイルを別の形式に変換する必要があります。

音楽再生ソフトが違うと音も違う?ハイレゾ再生ソフト

ハイレゾ再生ソフトは、有料、無料問わず種類が豊富です。再生ソフトにより音の違いが出るため、より音質にこだわりたい場合は、有料ソフトの利用がよいでしょう。また、有料ソフトの中には、試用期間が設けられているタイプもあります。

音質を100%再現するには?アンプやスピーカーの選び方

ハイレゾ対応スピーカーは、もちろんハイレゾ音源に最適です。しかし、ハイレゾ非対応のスピーカーの全てが劣っているわけではありません。ハイクオリティのスピーカーは、CDの時代にも音の質感や強弱を再現する力を持っていたためです。

しかし、ハイレゾ音源を最大限満喫したい場合は、ハイレゾ対応のスピーカーを購入するとよいでしょう。 また、アンプに関してはハイレゾ音源の対応範囲が異なります。自分が求めている音質に適したタイプを選択しましょう。現在は、DACを内蔵しているプリメイン・アンプも増えています。

ハイレゾが聴けない?パソコンから音が出ないときの対処法

パソコンで早速ハイレゾ音源を楽しもうとしたにも関わらず、音が出ないケースもあります。ハイレゾ音源再生に必要な準備ができている状態であれば、パソコン本体や周辺のトラブルである可能性が高いといえます。また、音が出ないトラブルは珍しいことではありません。

まずは焦らずに、「パソコンの音が出ない原因や音に関するトラブルの対処方法」を確認して、参考にしてみてください。


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