PC(パソコン)がHDD(ハードディスクドライブ)を認識しないときの、症状、原因、対処方法

PC(パソコン)を動かすために必要なOS(オペレーティングシステム)やデータの保存に利用するHDD(ハードディスクドライブ)は、非常に精密で繊細なパーツです。近年、HDDのデータ容量がTB(テラバイト)単位で販売されることが当たり前になり、データサイズの大容量化に伴いデータのバックアップ目的での活用がより一層増えています。デスクトップPCやノートPCで使われる内蔵HDD以外にも、PCのデータバックアップやテレビ番組の録画データを記録するための外付けHDDの利用も目立ちます。

そんなHDDも精密であるが故に突然の故障や不具合といったトラブルも多く、データが見られなくなる状況になった方もいるのではないでしょうか。

ここではそんなトラブルの中でもPCが外付けHDDを認識しない場合を中心に、症状や原因、対処方法を取り上げます。
内蔵HDDと外付けHDDを認識しないときの症状、原因、対処方法の考え方は基本同じですが、HDDを認識しなくなる要因は多数存在します。順序立てて何が悪いかを判断することが、問題解決の一番の近道です。自分のケースがどの場合に該当するか、さらに単純な不具合なのかデータ復旧が必要な故障なのかを見極めて対処しましょう。

HDDを認識しない原因を特定するために重要な2つの確認事項

確認1.HDDの初期化およびフォーマット

新しく外付けHDDを購入し、いざPCに接続して使おうとしてもHDDが認識されない、というトラブルがあります。これは基本的なトラブルで、ディスクの初期化とフォーマットができていないことが原因です。

ディスクの初期化とはPCなどの機器にHDDを認識させるため、フォーマットとは認識させたHDDを使用できるようにするための行為です。この2つができていなければ使用できません。

ただし、市販されている外付けHDDの多くはすでにこの処理が行われており、PCと接続しただけでHDDを認識し、すぐに使用できます。注意しなければいけないのは、OSの異なるPCで使用したり、テレビに接続していた外付けHDDを新たに接続したりする場合です。OSによって対応しているシステムは異なるので、ディスクの初期化とフォーマット作業が必要となる場合があります。 HDDが認識されないのはこの原因が多いため、まずこの初期化およびフォーマットの状況を確認しましょう。

確認2.認識しなくなる前に起こった事象を把握

問題なく使用できていた外付けHDDが突然認識しなくなった場合、何らかの変更があったり、トラブルが起こっていたりする可能性が高いです。前述のように、今までとは異なるOSのPCに接続したり、テレビで使用していたものを接続したりした場合以外にも、さまざまな原因が考えられます。ここでは原因となるケースをいくつか紹介します。

・予期せぬ電源遮断

停電が起こったり、コンセントを抜いてしまったり、正常にシャットダウンせずに電源がオフになってしまったケース。たった一回でも致命的な障害となり、データ破損を起こすことがあります。

・PC本体への物理的な衝撃

PCを持ち運んでいる最中に落としてしまうなど、強い衝撃が加わると、部品が物理的に破損してしまい、HDDを認識しなくなったり、起動しなくなったりする障害につながります。

・ファン故障や長時間の利用などによる熱暴走

内蔵HDD、外付けHDD問わず、ファンの故障や長時間利用によって手で触れることができないくらい発熱する場合があります。HDDは熱に弱く過度に発熱した結果、HDD故障などの障害につながります。

・ウイルス感染

HDDに物理的な故障はなくても、ウイルス感染によって正常に動作しないといった影響を受けることもあります。 ではこれらの問題が発生したときに、どのようなことを確認すべきか、次に紹介します。

HDDを認識しない問題が発生したときに確認すべきこと

ここではHDDを認識しない問題が発生したときにどのようなことを順番に確認すべきか、確認事項を記載します。確認する事例は、WindowsOSのPC(パソコン)で外付けHDDが認識されない場合を想定します(WindowsOSバージョン8を想定した操作解説になります) 。

外付けHDDの電源とケーブルの接続が正しく設定されている

まず確認すべきは、電源やケーブルの接続です。初歩的なトラブルとして、電源スイッチがオフになっていたり、接触不良やケーブルが外れていたりすることも十分に考えられます。外付けHDDの電源タイプによって試すべき確認事項も異なるので以下の内容を参考にしてください。

<コンセント/アダプタータイプの場合>

コンセントがきちんと差し込めているか抜き差しを試し、ケーブルが正しく接続されているかを確認します。現在使用しているのとは別のコンセント口を試したり、延長ケーブルを使っている場合には直接電源をとることなども試したりしましょう。電源そのものが入らない場合には、HDD本体が故障している可能性が高いと考えられます。

<USBから直接電源供給されるバスパワータイプの場合>

PC側、HDD側それぞれのUSBコネクタを抜き差ししてみる、別のUSBの差し込み口を使ってみる、USBケーブルを交換してみるなどして、接続に問題がないか確認します。USBハブを使っている場合は、USBポートを変えてみるだけでなく、PCに直接接続して試すのがよいでしょう。
いずれの場合も、別のPCを用意できるようであればそのPCに接続して試してみることも重要です。

デバイスドライバが認識されている

電源や接続に問題がない場合、次に確認すべきは、PCにHDDがデバイスとして認識されているかどうかです。
最近の外付けHDDは、PCと接続した時点で自動的にインストールが行われるようになっているので、ユーザー側でデバイスドライバのインストールは必要ありません。ただし、まれに自動インストールが正常にできていない場合も考えられるため、PC側でHDDをデバイスとして正しく認識しているかの確認をします。
外付けHDDの多くはUSB接続なので、「USB」という名前がついている部分を見ていくのがよいでしょう。アイコンに「?」や「!」が表示されている場合これらはエラーマークなので、正常に認識されていないことがわかります。

<確認方法>

  1. 問題となっている外付けHDD以外の機器はPCから取り外す
  2. 「デバイスマネージャー」を立ち上げる
  3. 「ディスクドライブ」(PC内部のHDD、外部接続されているHDDを表示)または「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」(USB接続されている機器を表示)に、問題となっている外付けHDDが表示されているか、エラーマークがないか確認する。
※「デバイスマネージャー」画面の開き方

(1)画面左下の、Windowsマークを右クリック ⇒ メニューが表示される ⇒ 「デバイスマネージャー」をクリック
(2)キーボードの場合は、「Windowsキー」+「xキー」を同時に押す ⇒ メニューが表示される ⇒ 「デバイスマネージャー」をクリック

<修復方法>

  1. アイコンに「!」や「?」があるデバイスを選択
  2. 右クリックで「削除」を選択し、デバイスドライバを削除する
  3. 外付けHDDの接続を一旦外し、再起動後にもう一度接続し直す(自動的にドライバがインストールされます)

ディスクの管理(ボリューム)で確認できる

Windows標準メニューの「ディスクの管理」という管理ツール機能を使って、PCが外付けHDDをどのように認識しているか確認できます。

まず「ディスクの管理」画面を開き、外付けHDDの表示があるかを確認します。

「ディスクの管理」画面の下半分に、「ディスク0」「ディスク1」「ディスク2」などの表示があるかをチェックします。通常、パソコンの内蔵HDDは「ディスク0」に表示されます。「ディスク1」以降に外付けHDDが表示されているかどうかがポイントです。「ディスク0」しか表示されていない場合、または「ディスク1」や「ディスク2」に問題となっている外付けHDDの表示がない場合、PCに外付けHDDが認識されていないことがわかります。この場合、接続等に問題がなければ、HDDそのものが何らかの原因で故障している可能性が高いです。

<確認方法>

  1. 「ディスクの管理」の画面を開く
  2. 「ディスク1」や「ディスク2」に、問題となっている外付けHDDの表示があるか確認する
※「ディスクの管理」画面の開き方

(1)画面左下の、Windowsマークを右クリック ⇒ メニューが表示される ⇒ 「ディスクの管理」をクリック
(2)キーボードの場合は、「Windowsキー」+「xキー」を同時に押す ⇒ メニューが表示される ⇒ 「ディスクの管理」をクリック

<修復方法>

「外付けHDDの電源とケーブルの接続が正しく設定されている」の箇所を参考に、接続などを再度確認してみてください。

ドライブ文字の割当がされている

「ディスクの管理」画面で問題となっている外付けHDDが確認できた場合、次にドライブ文字が表示されているか確認します。

ドライブ文字とは、外付けHDDやUSBメモリ等の外部記憶装置をPCが識別するために割り当てる文字のことで、ハードディスクドライブの左に(D:)(E:)のように表示される英字です。このドライブ文字は通常、PCに外付けHDDを接続した時点で自動的に割り振られますが、すでに使用されているドライブ文字を割り当てようとして競合が起こったり、何らかのエラーにより割り当てができなかったりすることがまれにあります。

ドライブ文字が書かれていないディスクは、PC側でデバイスとして認識されていないということがわかります。この場合、ドライブ文字を割り当てる作業をすれば解決できる可能性が高いと考えられます。

<確認方法>

  1. 「ディスク管理」の画面を開く
  2. 問題となっている外付けHDDの表示がある「ディスク1」や「ディスク2」に、ドライブ文字が表示されているか確認する

<修復方法>

  1. 該当するドライブを右クリック
  2. 「ドライブ文字とパスの変更」を選択してドライブ文字を指定する(ドライブ文字はすでに使われている文字以外なら何でも大丈夫です)

パーティションの構成が認識されている

外付けHDDを認識しない原因として、パーティションが破損していることも考えられます。

パーティションとは、HDDの区画や領域のことをいいます。このパーティション情報を記憶しておく領域が「パーティションテーブル」で、通常何もしないのに情報が消えてしまうことはありませんが、HDDの劣化や誤操作など何らかの理由で破損してしまうと、PC側で認識できなくなってしまいます。

「ディスクの管理」画面の「ディスク2」以降に問題となっている外付けHDDの表示があることを確認した上で、パーティションの構成が正しく認識されているかを確認します。正常な場合、ドライブ文字、フォーマット種類(NTFS、FAT32など)の表示部分に、「正常(プライマリパーティション)」の表記があります。

フォーマット種類が「NTFS」または「FAT32」以外の表記の場合や、「正常(プライマリパーティション)」ではなく「未割り当て」と表示されている場合は、パーティション情報が削除されてしまったことがわかります。この場合、HDDそのもののトラブルではないので、データを復旧できる可能性は高いと考えてよいでしょう。フリーソフトを使った復旧もあるようですが、安易に手を出すのは危険なので注意が必要です。

<確認方法>

  1. 「ディスクの管理」の画面を開く
  2. 「ディスク1」以降に表示される、問題となっている外付けHDDのパーティション構成を確認する

<修復方法>

フリーソフトを使ってパーティション構成情報を復元することが可能な場合もありますが、より状況を悪化させてしまうこともあるため、データ復旧業者に問い合わせてみるのが望ましいといえます。

HDDが故障している場合の見分け方と故障の度合い

ここまでHDDを認識しない状況について確認すべきことと修復方法を詳しく見てきました。すでに、問題が解決された方もいるかもしれません。一方でHDDを認識しない原因がHDDの故障である場合、物理的に修理しないと問題は解決しません。HDD自体が故障しているか否か、およびHDDが物理障害なのか論理障害なのか故障の度合いの見分け方を紹介します。

論理障害とは

論理障害とは、機器そのものは故障しておらず、人為的なミス操作やウイルス感染などで起こる、機器の破損がないデータ障害を指します。機器そのものが破損している物理障害と異なり、復旧ソフトを使うなどによって自分で復旧できる場合もありますが、安易に手を出すのは大変危険です。信頼できるデータ復旧会社に依頼することをおすすめします。

物理障害とは

物理障害とは、機器そのものが故障して起きたデータ障害を指します。動作しない、異音がするなどが物理障害特有の症状で、原因として考えられるのは経年劣化や水没、落下、落雷などさまざまです。いずれの場合もデータ復旧を個人で行うことは難しいので、信頼できる専門のデータ復旧会社に依頼するのが確実です。

電源が入らなかったり、異音がしたりする場合は物理障害の可能性が高い

ACアダプタータイプの場合、コンセントと接続されているケーブルを全て抜き差ししても電源が入らない場合は、HDDが故障している可能性が高いと考えられます。

USB接続のバスパワータイプの場合も、PCの経年劣化、バッテリー駆動時など電源供給が安定しないときにはUSBから供給される電力が不安定になり電源が入らないことがあります。USBの接続口を替えてみるなどしても電源が入らない場合には、HDD本体の故障といえるでしょう。

また、HDDから「カチカチカチ」「ピッピッ」「ガリガリ」というような異音がする場合も、HDD内部のトラブルと考えられます。

論理障害の場合は、自己対応による問題解決が可能なケースもありますが、物理障害の場合は部品が故障しているため、データ復旧業者に相談するのがデータ復旧および復元への一番の対処方法といえます。自己判断でHDDを分解した場合、状況を悪化させてしまいデータ復旧の可能性が下がることがほとんどです。まず故障の状態を判断してもらうためにも、データ復旧業者に症状を伝えましょう。

利用するOSやメディア機器によって違うこと

ここまではWindowsPCが外付けHDDを認識しない場合の確認手順を説明してきました。ここでは、OSがMacの場合や、テレビやレコーダーに接続した外付けHDDが認識されない場合など、利用OSやメディア機器が違う場合の確認方法について説明します。いずれの場合も初めに、Windowsと同様で、「外付けHDDの電源とケーブルの接続が正しく設定されている」の内容を確認します。電源に問題がなく、接続も正しくできているのに認識しない場合には、外付けHDDをPC側で認識しているか確認をしていきます。

・Macの場合

FinderにHDDが表示されている

MacOSの場合、外付けHDDが認識されている場合にはデスクトップ画面(Finder)にアイコンが表示されます。
ただし、表示の設定が「有効」になっていない場合があります。アイコンが表示されない場合には、以下の手順でFinderに表示する設定に変更します。

<確認/修復方法>

  1. Finder画面上部のメニューバーより、「Finder」をクリック
  2. 「環境設定」をクリック
  3. 「一般」タブの「デスクトップに表示する項目」の中から、「外部ディスク」をチェック(FinderにHDDのアイコンが表示されれば、問題解決です)

ディスクユーティリティーで確認できる

Finderにアイコンがない場合には、「ディスクユーティリティー」で確認をします。

「ディスクユーティリティー」の左部分に、問題となっている外付けHDDが表示されていなければ、Macに外付けHDDが認識されていないことがわかります。この場合、接続などに問題がなければ、HDDそのものに問題がある可能性が高くなります。

また、HDDが正しく認識できていないというケースもあります。HDDのアイコンと容量の表示はされているものの、その下の「USBハードディスク」の表示がグレーアウトしているケースです。この場合は、Macに認識させ利用可能な状態にする設定が解除されている状態と考えられます。「マウント」の設定をすることで正常に認識することがあるので試してみます。「マウントに失敗しました」と表示される場合や、覚えのないボリューム名になっている場合は、何らかのデータ障害を起こしている可能性が高いと考えられます。

<確認方法>

  1. Finder画面上部のメニューバーより「移動」をクリック
  2. 「ユーティリティー」を選択
  3. 「ディスクユーティリティー」を選択
  4. 左部分に問題となっている外付けHDDが表示されているか確認する

<修復方法(USBハードディスクの表示がグレーアウトしている場合)>

  1. グレーアウトしたボリューム表示を選択
  2. 上部の「マウント」をクリック(マウントに成功すると、グレーアウト表示が黒になり、正しく認識されたことがわかります)

・テレビやレコーダーの場合(外付けHDD)

テレビやレコーダーで外付けHDDを使用する場合に注意しなければいけないのは、使用するテレビやレコーダーが異なれば、その都度初期化が必要な点です。逆にいうと、あるテレビで録画されたHDDの中身は、別のテレビで使用する際には初期化が必要なので消去されてしまうことになります。

「外付けHDDの電源とケーブルの接続が正しく設定されている」の項目の内容を確認しても外付けHDDを認識しない場合、HDD内部で問題が発生している可能性があります。

修復方法として、テレビでHDDの初期化作業を行います。テレビ上で初期化できない場合は、PCに接続して初期化作業を試します。テレビ上で認識しなくてもPCで初期化できるケースがあるので、PCで初期化できた場合はテレビに接続をし直し、再びテレビ上で初期化を試してみるとよいでしょう。

HDDを認識しない際の対処方法について条件を絞るための把握事項

データ復旧業者に連絡する際などに必要とされるHDD関連情報の内容を以下に記載します。自分のHDDの該当条件を把握しましょう。

HDD種類(メーカーと型種類)

メーカー例:Western Digital(ウェスタンデジタル)、BUFFALO(バッファロー)、I-O DATA(アイ・オー・データ)

読み込むメディア機器

PCメーカー例:DELL(デル)、エプソン(EPSON)、Microsoft(マイクロソフト)、Panasonic(パナソニック)、東芝、富士通、NEC、ソニー、Lenovo(レノボ)、日本HP(ヒューレット・パッカード) Mac:Apple(アップル)
テレビメーカー/製品例:ソニー「ブラビア」、パナソニック「ビエラ」、東芝「レグザ」、シャープ「アクオス」、三菱電機「リアル」

OS種類とバージョン

例:Windoes10、Windows8.1、Windows8.0、Windows7、WindowsVista
macOS v10.12、OS X v10.11、OS X v10.10、OS X v10.9、OS X v10.8、OS X v10.7、OS X v10.6

HDDフォーマット形式

例:NTFS、FAT32、exFAT、Mac OS X(HFS+)

HDDを認識しない場合、HDD自体の故障か、HDD以外の関連パーツの故障や接続不備か、こちらで紹介した内容を参考に判断することが重要です。
大半の場合は、電源の入れ忘れやケーブルの接続不備などの単純な問題や、ドライバ文字列の割当などの軽度の問題といった、自己解決が可能な問題が多いと思われます。
対応方法を間違えぬよう、しっかり調べてから対処しましょう。

一方で、HDDの論理障害や物理障害の場合は、解決するための対応は専門性が高く自己解決が難しいことが多いです。
特に物理障害は、部品が故障しているため放置していても良くならず悪化することがほとんどです。
データ復旧専門業者に早めに問い合わせることがデータ復元の重要ポイントですので、こちらで紹介した情報を調べた上で問い合わせましょう。


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