【SSDからのデータ復旧】データ復旧を可能にするために必要な知識と技術

SSD(Solid State Drive、ソリッドステートドライブ)とは、記憶素子に半導体メモリを使用した記憶装置で、電子部品だけで構成されているためHDD(ハードディスク)に比べて振動や衝撃に強い、データの読み取り速度が速いといった特徴があります。一方で、SSDは大容量化が可能なNAND型フラッシュメモリを搭載しており、その特性としてデータの書き換え可能回数に関する制限もあります。

物理的な故障は少ないと思われがちなSSDですが、その特性からHDDとは違った原因によりデータ消失が起こる可能性があり、対処方法を誤るとHDD以上にデータ復旧が困難になってしまいます。
ここでは、SSDに発生する障害および症状の特徴を紹介すると同時に、SSDのデータ復旧に必要なプロセスや注意点についても見ていくことにします。

【SSDのデータが見られなくなったとき】SSDの障害状況を正しく判断し対応することがデータ復旧成功の鍵

SSDの障害と症状

SSDは、フラッシュメモリを用いた記憶装置のため、機械的な可動部分が存在しないことから故障も少ないと思われがちです。確かにHDDと同じような物理的故障は発生しにくいものの、SSDならではの仕組みに由来する障害も発生します。
アメリカのデータ復旧会社の調査(2011年)では、SSDのデータ障害のうち、最も多いのはファームウェアやシステムエリアに書かれている情報の障害で、全体の65%を占めます。次いでファイルシステム/OSの不具合が15%、誤操作が10%、物理的な破壊が10%、半導体チップの障害が5%の順となっています(複合障害を含む)。

それでは、これらの障害により実際にどのような症状が引き起こされるのかを見ていきましょう。

◆ファームウェアに起因する障害

SSDのコントローラを制御するファームウェアや、システムエリアと呼ばれるユーザーがアクセスできない特殊な領域にはSSDが動作するために必要な情報が記録されており、これが欠けると動作に支障が出てしまいます。
障害のタイプとしては、もともとファームウェアに不具合が内包されているケースや、動作中になんらかの原因によりファームウェアの不具合が発生するケース、ファームウェアアップデートの失敗により障害が生じるケースなどがあります。
SSDを搭載したパソコンで突然ブルースクリーンになるような症状の場合、このファームウェアやシステムエリアの障害が原因であることも考えられます。

◆ファイルシステム/OSの不具合

SSD内蔵のPCが起動しない場合やSSDに保存したファイル/フォルダにアクセスができないなどの場合、SSD以外のところに障害原因がある場合もあります。
HDDや他のフラッシュメモリと同様に、SSDにおいてもファイルシステムやOSが論理的に壊れてしまうことがあり、これが原因で上記のような症状が発生します。
ただ、上記の症状が出たからといって論理障害だと断定することはできません。
セルが物理的に破損していることにより、論理障害が引き起こされている可能性もありますので、安易に判断するのは危険です。

◆誤操作

ごみ箱のファイルを誤って空にしてしまったり、ネットワーク上のファイルを誤って削除してしまうなど、利用者自身の誤操作によりデータを消失してしまう障害はSSD・HDDといった媒体の種類に関係なく発生します。
ただしSSDの場合、HDDよりも削除データの復旧は困難です。
これは、WindowsやMacOSなど、SSDをサポートするOSがtrimコマンドを自動発行しているためです。

そもそも削除データの復旧というのは、「見た目上は消えているが実際には残っているデータ」を取り出す仕組みになっており、残っていないデータを復旧することはできません。

trimコマンドを実行すると、SSD内で現在ファイル/フォルダの保存先として使用されていないエリアを消去してしまうため、データが消去されてしまい、削除ファイルの復旧ができなくなってしまいます。

SSDでファイルを誤って削除してしまった場合、速やかにSSDを停止し、復旧業者に相談してください。

◆物理的な破壊

SSDには可動部分がないためHDDに比べて物理的機構の故障は少ないものの、落下による衝撃で動作不全に陥ったり、外付けSSDを落下させ、コネクタ部分が破損するような物理的破壊が考えられます。
パソコンが起動しない、外付けSSDを認識しないといった症状では、こうした物理的な破壊が原因の場合もあります。

◆コントローラ破損

SSDは複数のフラッシュメモリにデータを分散して書き込んでいますが、分散したデータをコントロールしているのがコントローラチップです。
このコントローラが破損すると、分散されたデータのつながりが分からなくなるため、データの読み書きができなくなります。 結果として、PCから認識されないなどの症状を引き起こします。

ここで注意したいのは、1つの症状を取っても障害原因はさまざまであり、症状から原因を特定することは非常に難しいということです。
安易に原因を決めつけて対応すると、かえって症状の悪化につながりかねません。何かしらの不具合が症状として表れた時点で、まずはそれ以上の操作を控え、なるべく早めに専門業者による診断を受けることをおすすめします。

SSDのデータ障害が発生した原因の65%がファームウェアやシステムエリア

前述の通り、SSDのデータ障害のうち6割ほどは、ファームウェアやシステムエリアの情報の障害となっています。ここでは、ファームウェアやシステムエリアにどのような情報が保管されているのか、またそれらがどのように障害原因につながっているのかを見ていきましょう。

システムエリアに保管される一般的かつ代表的な情報としては、(1)型番やシリアルナンバーなどSSDの仕様に関する情報、(2)不良セルや不良セクタに関する情報、(3)管理番号やメモリチップの使用方法などを記したファームウェア情報、(4)ウェアレベリングなども含めたセルの物理番号や論理番号置き換え情報、データテーブルなどのマッピングテーブル、(5)パスワードや暗号化などのセキュリティ情報、などが挙げられます。

そして、これらファームウェアやシステムエリア情報の多くは、SSDの動作に密接に関連したものになっています。

例えば、SSD特有の動作としてウェアレベリングがあります。
SSDのメモリセルには寿命があり、1つのセルに書き込み可能な上限回数が決まっているため、特定のブロックに書き込みが集中するのを避け、各ブロックの書き込み回数を均一にする必要があります。
SSDではコントローラがこの役割を担っており、各ブロックの書き込み回数を均一化する処理をウェアレベリング(Wear:消耗、Leveling:平準化)といいます。
このウェアレベリングに関する情報も、システムエリアに保存されています。

このようなシステムエリアの情報が欠けると、全体として正常に動作しなくなる可能性があります。

SSDのメーカーは100社以上あるためデータ復旧業者でも診断が難しい

SSDのファームウェアに障害が起きた場合には、復旧に当たって大きな問題も存在します。

それは、ファームウェアやシステムエリアの情報の種類や内容について、現時点では規格化された取り決めが存在しないという問題です。そのため、現状100社以上あるSSDメーカーごとに仕様が異なっており、復旧業者はこの状況に対応する必要があります。
製品に搭載されているメーカーが5、6社のHDDと比較すると、SSDのデータ復旧に対応するためのノウハウの蓄積がいかに必要かということがお分かりいただけると思います。

また、たとえ同じメーカーのSSDであっても、型番や製造時期によってもファームウェアやシステムエリアの情報には差が出てきます。そのため、SSDのデータ復旧を行うためには、ノウハウと併せて相当な情報量が必要になり、専門業者であってもかなり難易度の高い作業になります。

SSDはHDDに比べて業界全体でのデータ復旧依頼件数が少ないため、中にはSSD復旧の実績がない、あるいはSSDに対応した専門ツールを持っていないという業者も存在します。つまりSSDの復旧作業に必要なノウハウや設備をもっていない復旧業者も多数あるということです。

上記の理由から、SSDのトラブルでデータ復旧や診断を専門業者に依頼する場合は、SSD復旧の経験がどれくらいあるかを確かめるなど、業者の選び方にも慎重さが必要です。

日本で最初のデータ復旧専門企業であるアドバンスデザインには、SSDはもちろん、あらゆるメディアのデータ復旧に対応しています。詳細は以下をご参照ください。
アドバンスデザインが「選ばれる理由」

SSDのデータを守るため、機器の再起動やソフトのインストールに注意

ここまでSSDの障害や症状のタイプ、想定される原因、さらにデータ復旧の難しさについて見てきましたが、実際にトラブルが発生した場合はどのように対処すればよいのでしょうか。

その答えは「できるだけ早くSSDの動作を停止する」です。

お客様からお話を伺っていると、データ消失のトラブルに遭遇した際、焦ってしまい逆にダメージを広げてしまう行動を取られる方が多いように感じます。操作ミスを隠そうと自力での復旧を試みたり、再起動やファームウェアアップデートの適用、データ復旧ソフトの利用などを試したりしてしまう方が多いようです。

しかし、トラブルが発生してからのあらゆる作業は、「復旧できる可能性」よりも「症状を悪化させる可能性」が高いため、おすすめできません。

先述の通り、SSDに対してOSが発行するtrimコマンドはデータ復旧の可能性を著しく下げてしまいます。
障害発生後に動作させておく時間が長いほど、復旧が不可能になるリスクは高いと言えます。
また、復旧ソフトをSSD自体にインストールしたり、復旧データをSSD自体に書き込んだりすると、データの上書きが発生してしまいます。

SSDのトラブルにおいては、原因と症状の関係を把握するのは非常に難しいため、原因を明確に特定できない状況では「動作を停止する」ことが最も安全なのです。
PC内蔵のSSDであればPCの電源を切り、外付けSSDであればPCから外してください。

その後、落ち着いて状況を整理し、SSDのデータ復旧において実績がある専門業者に相談するようにしましょう。

SSDのデータ復旧が可能か確かめる方法とデータ復旧事例

アドバンスデザインの無料初期診断に依頼する【キャンセルも無料】

SSDのデータを復旧するために専門業者に相談する際には、最初に診断というプロセスがあるかどうか、さらにその診断が無料で受けられるかどうかが業者選びにおける重要なポイントになります。

SSDのデータ障害の原因特定は非常に難しいため、十分な知識が無い方の判断、処置は状況の悪化につながりかねません。
つまり障害発生時の状況からできるだけ変化させないように気を付けつつ、データ復旧の可否を診断する必要があります。

こうした安全な診断のためには、PC3000などの高度なデータ復旧専門ツールを使いこなし、状況に合わせた最適な診断方法を選ぶことのできるノウハウが必要です。データ復旧ツールの中でもSSDに対応したものを持っているかどうか、それらを使ったノウハウがあるかどうかの見極めも大切になるでしょう。

アドバンスデザインにはSSDを含む豊富なデータ復旧のノウハウがあり、その知見に基づいた初期診断を無料で提供しています。
相談はWEBサイトのお問い合わせフォームや電話から簡単に行えます。

お問い合わせをご希望の場合、以下のフォームから内容をお送りください。
リカバリーサービスお問い合わせフォーム

また、初期診断をご希望の場合、WEBサイトから初期診断サービスのお申込みをしていただき、障害メディアを弊社宛てにご発送ください。
詳しいサービスの流れは以下のページでご確認ください。
サービスの流れ

メディアは各店舗へ直接お持ち込みいただくこともできます。
各店舗の住所はこちら

お持ち込みの受付時間は、川崎本社・東京銀座支店、新横浜支店・大阪支店の全店舗共通で平日9時00分から17時30分です(土曜は本社のみ営業)。

【PC・ノート・MacOS他搭載SSD】データ復旧を成功させた事例

アドバンスデザインにはSSDからのデータ復旧にも豊富な実績とノウハウがありますが、過去の実際の事例をいくつかご紹介いたします。

◆事例1

顧客に納品するためのデザインデータや写真の入ったMac PC(SSD搭載)が突然起動しなくなり、緊急復旧でのご依頼でした。コントローラに異常は見られずメモリのシステム領域に発生した障害であることを突き止め、夜間の緊急作業によりお客様のご希望納期前に納品することができました。

◆事例2

長く使用しているソニーのSSD内蔵PCが起動しなくなり、保存されているビジネス系データおよび家族の写真データを復旧したいとのご依頼でした。
診断の結果、コントローラ部分に異常を発見。専用ツールにてコントローラをエミューレートすることで復旧作業を行い、無事データの抽出に成功しました。

◆事例3

SSD内蔵のノートPCにおいて特定のフォルダが突然なくなってしまい、その部分のデータのみを復旧してほしいというご依頼でした。
診断の結果、お客様からのヒアリング内容と実際の状況が異なっている事が判明。フォーマット作業がデータ消失の原因と判断し、SSD上に残されていたデータの復旧に成功。
受付時に正しい情報をご提供いただいたほうが、復旧の可能性が高まるばかりでなく納期短縮にも繋がります。復旧業者に持ち込む際には、障害発生の原因や重要データについて一度整理されると、復旧作業がスムーズになります。

このほかにも多数復旧実績がございます。詳しくは以下をご参照ください。
SSDの復旧事例

難易度の高いSSDからのデータ復旧において当社が選ばれる理由

SSDのデータ復旧に特化した設備・技術

HDDとは異なる特性により難易度の高いSSDからのデータ復旧。
それを実現するためには、「知識」「技術力」そして「設備」の全てがそろっていなければなりません。

特に、まだ新しい技術であるSSDの場合、その仕様や仕組みは常に速いペースで進化し続けています。
アドバンスデザインでは、技術者同士による勉強会を開催したり、復旧ツールのWEBフォーラムに参加することで、最新の情報をキャッチアップし、変化に対応できる体制を築いています。

また、ノウハウとなる知識と技術力の蓄積に加えて、それを実行するための環境も不可欠です。

SSDを物理的に開封するための専用治具や、多様なSSDに対応するためのドナー部品の準備など、SSDのデータ復旧に必要となるさまざまな設備を世界最高水準で維持しています。

こうした取り組みにより、アドバンスデザインではSSDという難易度の高いメディアからのデータ復旧に対応しているのです。

日本で初めて創設したデータ復旧専門業者として最高のデータ復旧サービスを提供

データ復旧において、実際の復旧経験は何にも勝るアドバンテージとなります。どれだけ多くのデータ復旧依頼をこなし、どれだけのノウハウを蓄積し、どれだけの技術者を育成してきたか。クライアントに信頼されるデータ復旧業者には、そうしたバックグラウンドが不可欠といえるでしょう。

アドバンスデザインの創業は1995年。日本で最初のデータ復旧専門企業であり、老舗として業界の中でも随一の存在感を誇っています。

さらに、日本データ復旧協会(DRAJ)設立当初からの会員企業として、データ復旧業界全体の健全化にも貢献しています。

個人にとっても企業にとってもデータの重要性が増していく中、誰もが安心して利用できるように、最高のデータ復旧サービスの提供にこれからも努めてまいります。

ISO27001取得による高いセキュリティ性と丁寧な対応で法人のお客様に選ばれています

データ復旧においては、当然ながらクライアントのデータを復旧業者が預かることになります。

データの大切さは個人であっても企業であっても変わりありませんが、実際にデータを預けることになった場合、特に企業が取り扱う機密データの場合にはセキュリティ面への配慮が極めて重要になります。

ここで注意したいのは、セキュリティに関しては「当社はセキュリティも万全です」という自己申告ではなく、第三者機関による客観的な評価を重視すべきだという点です。

そこでアドバンスデザインでは、国際規格であるISOの認証を2003年8月に取得しています。

品質マネジメントシステムに関する「ISO9001」をデータ復旧サービスの提供会社としては日本で初めて取得、現在まで認証を維持しています。復旧作業の手順を明確化することにより、技術者による作業のバラツキをなくし、常に高品質のデータ復旧サービスを提供することが可能になっています。

さらに、情報資産全般を対象とした情報セキュリティマネジメントシステムに関する「ISO27001」を取得し、個人情報取り扱いルールの徹底、情報漏えい対策を始めたとした強固なセキュリティ体制を維持しています。

アドバンスデザインのISO取得状況について

また、依頼に当たっては事前に秘密保持契約の取り交わしも可能になっています。
お客様の指定フォーマットでの契約も可能ですので、ご希望の方はお問い合わせください(弊社フォーマットもございます)。

設備面、運用面において万全の管理体制を敷いた安心のサービスを提供し、これまでに多くの法人のお客様に選ばれてまいりました。

まとめ

近年、急速に普及の進んでいるSSDは、HDDとは異なる仕組みであることや比較的新しい技術であることなどから、データ復旧には独特の難しさがあります。

障害原因の特定も難度が高いため、実際にトラブルが発生した場合は、まず使用を停止し、なるべく早く専門業者に相談する必要があります。

アドバンスデザインでは初期診断サービス(お見積り含む)を無料でご提供しています。まずはお気軽にご相談ください。


データ復旧サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。
サービスお申込み
データ復旧サービスへのお問い合わせはこちらをご覧ください。
データ復旧サービス お問い合わせ

コラム一覧へ