クラウド(Cloud Computing)の問題点

メディア解説:クラウド:クラウド(Cloud Computing)の問題点

1.セキュリティー

①.各種のクラウドサービスの、個人レベルでの利用は、「データの保存」程度しか意識されていないが、無意識のうちにインターネット上のサービスとして利用している例がますます増えることが予想される。それに伴って種々の情報がインターネット上のサービス事業者の所有・管理するサーバに保管されることになるので、サービス提供業者のセキュリティー対策が問題点として存在することを意識することが必要になる。2014年には、教育関連企業のシステム管理を担当していた人間が、個人情報を持ち出し名簿業者に転売するような事例が発生したが、情報セキュリティーの問題は、厳しくアクセス管理を行うシステムを準備しようと、内部の人間が故意に行う事故・悪意のある行為は防止することが不可能であり、“クラウド”といえど、“雲の上”で“神様”が管理しているのではなく、“地上のデータセンター”で、システム管理の“担当者”が管理・運営を行っている、自己保有のサーバと変わりはないと意識する必要がある。

②.インターネット利用が前提のサービスで、サービス提供事業者が数多くのユーザを対称に集中管理を行っているので、不正アクセスの攻撃目標と成りやすく、顧客情報や経営情報などの機密度の高い情報の流出のリスクが高い状態になることは否定できない。

2.柔軟性

コンピュータシステムを自己保有する場合と比較すると、独自の仕様や差別化などのカスタマイズや運用の変更などが、サービス内容のパッケージ化や契約の内容などにより制限を受ける場合が有る。

3.安定稼動(可用性)

データが外部に存在するため、ネットワークの障害やサービス提供側の障害による被害の規模が膨大になる危険性を持つ。
“クラウド”も、データセンターを含めたサービス提供事業者の行っているサービスであるため、倒産やサービス終了などの想定外の障害によって、大きな影響を被るリスクを持つ。過去の大規模データセンターに関わる事故として報道されている実例を以下に示す。

  • 2009年2月NTTデータの提供していたDoblogのサーバのHDD障害によるサービス提供中止。
  • 2011年4月Amazon(アメリカ)の提供していたAmazon EC2のシステム設定ミスに起因する大規模障害により4日間に渡るサービス停止。
  • 2011年5月NTTコミュニケーションズの提供していた「WebARENA Cloud9」サービスがシステムトラブルによりサービス終了。
  • 2012年6月ファーストサーバのシステム保守のミスにより5000社を超える、バックアップデータを含むデータ完全消失事故と、それに続く回復作業中に起こした、他社情報混在・漏えい問題。
  • 2012年7月 富士通館林データセンターの電源障害による金融機関システム障害。
  • 2012年10月Google App Engineの4時間に渡る過負荷による処理遅延。