メディア解説

可搬型半導体メモリの問題点・注意点

可搬型半導体メモリの問題点は、まさにNAND型Flash ROMの問題点であり、書き換え回数の制限とデータ保持期間の2点に絞られる。この2点ともNAND型Flash ROMの内部構造・原理に起因するので避けて通ることの出来ないものであるが、この点については、「SSDの問題点」に詳しく記載してあるので、ここでは、それ以外の点について触れる。

パソコン接続に関する問題点・注意点

①可搬型メモリの宿命として、パソコンとの接続を目的とする着脱の頻度が非常に多くなり、これに起因する接続コネクタの接続信頼性(磨耗寿命)の問題が認識され、大手パソコンメーカでは、信頼性の高い部品を使用する傾向があるといわれているが、実際にそれを明示している例は極まれなので、ユーザ側で意識して使用する必要がある。デジタルカメラとパソコンの接続のように、接続ケーブルを介した接続が可能な場合には、交換可能なケーブルを用いて、メモリ本体の着脱回数を削減するような考慮も有効である。(ケーブルは容易に交換できるが、本体のコネクタは交換が難しい)

②SDなどのメモリーカードは、接続されたパソコン側はドライブ(外部記憶装置)として認識するが、実際に使用されているデジカメは、マルチメディア用途も含む独自の規格を持った記憶装置であるため、初期化(フォーマット)を行う場合は、パソコンではなく、実際に使用する機器上、或いは使用機器メーカから提供されたソフトウェアを使用して行うことが、障害を予防するために必要である。

電子部品の特徴による問題点・注意点

①可搬型記憶媒体の宿命であるが、使用されている電子部品(コントローラICやメモリーチップ)はMOS型であり、入力端子-GRD間の絶縁抵抗が高いため、日常的に発生する静電気による損傷を受け易く、特に接続用の端子が外部に露出されていることが多いので、静電気対策の行われているケースに入れて保存するなどの考慮をする必要がある。

②小型化の要求によって、超小型の電子部品が使用されているので、物理的強度が乏しく、外力によって容易に破損しやすい。また高密度に部品実装されていて、基板のパターンなども細かく、目視による手半田作業が難しく、部品交換などの対応が難しいので、外力に注意が必要である。特に、パソコンに装着した場合など、突起状に突き出す形となる場合が多く、取り扱い上の不注意による破損に注意する必要がある。

③HDDと異なり、物理的な機構を持たず衝撃耐性が高いと信じられているが、USBメモリに使われている水晶振動子(発振子)は振動・衝撃に弱いので、注意が必要である。

④使用機器との着脱は、動作中は避けるなど、取り扱い説明書に従って行わないと、終了処理中に強制的に外すことになる場合や、データ転送中のローバッテリーによる動作停止など、障害の発生原因になる可能性があるので注意が必要である。