メディア解説

SSD(ソリッドステートドライブ)とは

SSDは非常に新しく、1991年にアメリカのサンディスク(SanDisk)が、1987年に東芝で発明されたNAND型Flash ROM(Read Only Memory)を使った、20MBのATA接続の記憶媒体をIBM用に開発・出荷したのが始まりです。まだ25年に満たない歴史しか持たない新しい記憶装置で、電子部品だけで構成されているため、HDDが最も苦手とする振動や衝撃に対して強いこと、またデータに対するランダムアクセスでも高速な結果を得ることが出来ることが特徴で、初期のSSDは、外形寸法もHDDとの取り付け互換性を持っているものだけでしたが、最近はiPadなどのタブレット型やIntelの提唱した小型軽量なウルトラブックパソコンなどへの対応が進み、それに伴った小型化や小型I/Fコネクタの採用などが進むことによって、HDDとの取り付け互換性はもはやSSDとしての必要項目ではなくなったともいえます。

SSD(Solid State Drive)の名前は、記憶素子に半導体メモリを使用した、HDDと互換性のある接続I/Fを持つ記憶装置として開発されたために名付けられたもので、内部を構成している主な部品は、ホストコンピュータとの情報交換や、メモリの効率的な使用方法や管理を掌るコントローラチップ(コントロールIC)、記憶媒体としてのメモリチップ(メモリIC)、それら電子部品を搭載する回路基板だけです。物理的に動作する機構を必要としない、見た目では非常に単純な構成となるため、物理的機構の不具合による故障は存在しづらいので、使用されているNAND型Flash ROMの特性に起因する、書き換え回数制限やデータの保持時間の点を除けば、信頼性が高い記憶媒体であるということがいえます。
また、OS側でもWindows7からHDDとSSDを種類の異なるデバイスとして認識するようになると共に、SSD(NAND型Flash ROM)を効率的に利用するためのTRIMコマンドなどが採用されるなど、SSDとHDDの区別・差別化が進められて、この点からもSSD独自の存在が確立されたともいえます。

現在SSDを製造しているメーカは、HDDの初期のように、中小のメーカまで数えると100社を超える程多く、戦国時代の様相を示しています。その反面、使われているNAND型Flash ROMチップ(IC)の製造メーカは既に寡占化が進み、東芝/SanDiskとSamsungの2社で首位を争い、その2社の合計で約70%のシェアを占める状態で、残りがアメリカのマイクロンテクノロジー、韓国のSKハイニックス、その他となっています。トップを争う2社の間の競争は非常に激しく、東芝は微細化によるコストダウンを狙い、現在の19nm(配線の幅)テクノロジーから2014年には15nmへと設備を更新し、一気にトップの座を確定付けようとしています。また、NAND型Flash ROMは、書き換え回数に制限があるため、コントローラ側の制御方法による信頼性(寿命)の向上が大きな鍵を握ることになり、コントローラの開発能力によっては、製造会社の淘汰も進むことになると予想されています。