HDD(ハードディスクドライブ)から異音!音の種類別・原因と対処方法

今まで問題なく使用していたパソコンの内蔵HDD(ハードディスクドライブ)や外付けHDDからいつもと違う変な音がする、と感じることがあります。

たとえば以下のような異音がした場合は、HDDまたはパソコンの不具合の可能性が非常に高いので、早めの対処が必要です。

  • 「ガリガリ」「ガー」「ガガガ」 といった機械的な音
  • 「ピーッ」という警告音
  • 「カタカタ」「コンコン」のような乾いた音
  • 上記はあてはまらないが、気になる音

今回はHDDから異音がするときの、音の種類別の症状と原因、対処方法をご紹介します。故障に該当するケースであれば早めにデータ復旧会社へ連絡しましょう。
もしも、異音のチェックをする時間的余裕がなく、
「家族写真などの大切なデータを早く取り出したい」
「HDDに大事な顧客データが入っているので復旧を急ぎたい」
「異音に加えて、電源が入らないなど他の症状も併発している」
など緊急を要する場合は、すぐにパソコンの使用を停止し、専門家に相談することを推奨します。

DRAJ(日本データ復旧協会)常任理事企業として実績も豊富なアドバンスデザインの無料診断へご相談ください。パソコンの各種トラブルに関する相談を受け付けています。

DRAJ(日本データ復旧協会)とは、データ復旧業界の健全化を目的とした団体です。
「ホームページにて正しい情報提供を行い、事実に反する事柄を掲載していないこと」や「顧客に対し常に誠意を持って接し、虚偽による勧誘を行わないこと」などの入会会則を定めています。

HDDから異音がした時にやってはいけないこと、すぐやるべきこと

異音に気づいたとき、やってはいけないこと

HDDからの異音でに気づいたとき、素人の方がやってしまいがちな「NG行動」には、以下のようなものがあります。

  • 何度も電源をつけたり消したりする
  • 再起動を繰り返す
  • 動かなくなったHDDを、他のパソコンに繋いでみる
  • HDDをたたくなど、衝撃を与える
  • 分解する

突然HDDから音がしたら、早く復旧させようと焦ってしまうのは当然です。しかし上記のような操作はHDDの状態をより悪化させてしまい、データが破損してしまう可能性があるので避けましょう。ただし、ケーブルなどの接続を確認してチェックしてみることが必要な場合はあるので、再起動は最低限の回数を慎重に行いましょう。

異音に気づいたとき、すぐにやるべきこと

バックアップがとれる状態であれば、すぐにバックアップをとる

パソコンが起動できる状態であれば別のHDDやメディアを用意して、可能な範囲でバックアップをとりましょう。
内蔵HDDに問題があり通常のバックアップができない場合、内蔵HDDを取り出し、USBケーブルで他のパソコンと繋ぎデータをコピーするという方法もあります。しかしこれは中級者以上向けの手段でリスクもあるので、パソコンに詳しくない方は専門の復旧会社に相談することをお勧めします。

異音はHDDから生じているのか?をできるだけ特定する

異音が発生しているのがPC(パソコン)内部からである場合は、その原因が内蔵HDDなのかそれ以外なのか、特定することが難しいかもしれません。参考になる情報として以下があります。

  • 「ブーン」というモーター音であれば冷却ファンの音の可能性がある
  • 「カラカラ」「ガリガリ」などの音がリズミカルに鳴る場合、ファンが他の部品と接触している可能性がある

「ブーン」というファンの回転音は小さな音であれば常に聞こえるものなので問題ありませんが、音がだんだん大きくなっていたらファンがスムーズに回っていない可能性が考えられます。「カラカラ」などの音がする場合は修理依頼などの対処が必要です。

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「パソコンから異音がするときどうしたらいい?初心者でもできる対処法」はこちら

異音の元がHDDか、それ以外なのかを完全に特定することは初心者には難しいので、わからない場合はそのまま次のステップに進みます。

異音がしたHDDなどの接続を切る

バックアップの後、異音がしたのが外付けHDDであれば外し、PCの内蔵HDDであれば速やかに電源を切ります。
HDDの不具合の原因が「ウイルス感染」であるケースも珍しくありません。ウイルスに感染したHDDを他の媒体と接続してしまうと、繋げた媒体もウイルスに感染してしまいます。ウイルスが原因でない場合も、不具合が起きている状態のHDDを他の機器に繋ぐのはやめましょう。

HDD診断ソフトでHDDの状態を調べる(中級以上向き)

HDDの状態や動作状況を調べるためのフリーソフトとして「CrystalDiskInfo」などがあります。コンピュータに詳しい人ならこうしたソフトウェアを使って症状診断をすることも参考になるでしょう。この方法は中級者以上向けなので、初心者はこのステップを省き、専門家に相談することをお勧めします。

HDDとはそもそも何か?HDDの種類やSSDの違い

HDDとは情報を記録し読みだす記憶装置のこと

HDD(ハードディスクドライブ)は、コンピュータにいろいろなデータを記録したり読み出したりする記憶装置です。
HDDは、「プラッタ」と呼ばれる磁気の円盤にデータを書き込む仕組みになっています。プラッタの表面には磁気のブロックが形成されており、このブロックひとつが情報量の単位である「1ビット」となります。プラッタの表面にはデータを読み込んだり書き込んだりするための「磁気ヘッド」がついています。
HDDの記憶容量はGB(ギガバイト)、TB(テラバイト)などの単位で表記されます。

HDDには内蔵HDDと外付けHDDがある

HDDにはPCに内蔵されたタイプと外付けタイプがあり、それぞれに長所と短所があります。
内蔵HDDの長所はPCに直接組み込むので場所を取らないこと、外付けに比べて価格が安いことです。短所はHDDに問題が生じたときにデータの移動が面倒で、初心者が自分で取り外すのは非常に困難という点です。
外付けHDDの長所は、複数のパソコンで使えること。パソコンを買い換えた際のデータ移動も簡単です。短所はデータ転送速度が遅いこと、場所をとること、稼動音がうるさいこと、壊れやすいことなどがあげられます。

SSDはHDDとは違うの?

HDDと同じ機能を果たす記憶媒体としてSSD(ソリッドステートドライブ)があります。
SSDはHDDと構造が違い、USBメモリのように、内蔵されているメモリチップにデータを書き込む仕組みになっています。
SSDはデータの書き込みが高速で行えることが長所ですが、トラブルが起きた場合には自分で対処することが難しい媒体です。
SSDから異音がするような場合は速やかに専門家に相談しましょう。

HDDの異音ってどんな音?異音の種類と症状判断、対処方法

「これはおかしいな?」と感じる異音には、以下のようなものがあります。
ガー、ガガガカコン、カタカタ、カチカチ、カリカリ、ガリガリ、キー、ギー、ギギ、キュイーン、キュルキュル、コツコツ、ゴリゴリ、ゴロゴロ、コンコン、ジー、ジジジ、ジリジリ、チリチリ、ピッピッ、ピピピ、ブーブー、ブーン、ブオーン…

「あ、この音に近い」と感じる異音はありましたか?
音の種類によって、ある程度はHDDの症状を判断し、対処することができます。

正常動作時の音の可能性もある

PCやHDDから聞こえる音の中には、問題のない音もあります。

●「カリカリ」「ジージー」というような小さな音

OSやアプリケーション起動時に音が聞こえる場合があります。
これはHDDがデータを読み書きするときに発生する「シーク音」と呼ばれるもので、正常な状態です。

●「ブーン」というモーター音

PC使用中に、内部から冷却ファンの回転音がしますが、これは正常な音です。
特にPC大きな負荷がかかっているときに回転音はやや大きくなります。
ただし、このブーンという音がひときわ大きくなったら不具合が生じている可能性があります。PC内部にたまったホコリを除去することで解消する場合がありますが、自分で対処することが心配な方は専門会社に相談しましょう。

HDDの異音の原因の多くは「磁気ヘッド」「プラッタ」の故障

どこから異音がするかで、故障パーツの特定や異音の原因をある程度知ることができます。

●定期的な「カチカチ」という音、「キー」「シャー」と擦れるような音は、磁気ヘッドに問題

【症状】

何らかの衝撃などにより磁気ヘッドがずれて、プラッタと接触する部分が擦れてしまっている状態が考えられます。
この擦れた部分は「不良セクタ」とも呼ばれ、傷付いた部分のデータが読み取れなくなってしまいます。
不良セクタがわずかであれば動作するので、そのまま使い続けてしまうことで症状を徐々に悪化させてしまい、最終的に復旧が不可能になるケースもあるので注意が必要です。

【異音】

磁気ヘッドが他の部分とぶつかっていると、データの読み出し、書き込みのときに「カチカチ」という音がすることが多いです。
「カチカチ」という音とともに、「キー」という、擦れるような音が発生するケースもあります。

【対処方法】

これらの症状が出たら、速やかに電源を落として、それ以上ディスクの表面が擦れるのを避け、悪化させないことが重要です。早めに専門会社に相談してください。

●頻繁な「カチカチ」「カタカタ」「カコンカコン」という異音は、不良セクタの増殖の可能性

【症状】

磁気ヘッドの不具合や経年劣化でプラッタ上の不良セクタは増殖します。
この状態になるとエラーを回避しきれなくなり、通常通りのデータ読み込みをしようとする磁気ヘッドがプラッタ上を延々と往復します。

【異音】

磁気ヘッドが搭載されたアームが、ストッパーに何度も当たることで「カチカチ」「カタカタ」と音が鳴ります。

【対処方法】

この症状はかなり危険な状態です。速やかに電源を落として、専門会社に相談してください。

●「無音」もHDD故障のサイン

【症状】

本来HDDは正常時、シーク音などかすかな音がしています。完全に無音状態となっている場合HDDは動きません。電源が落ちているか、HDDが故障しています。

【対処方法】

電源コードや接続を確認し、電源を入れ直してみましょう。それでもHDDが動作しなければ、故障とみなして専門会社に相談してください。

異音の特定が難しいときは、無理に自己判断しない

ここまで正常な音や異音の例と対処方法について解説してきましたが、実際には「正常な音なのか異音なのか」「不具合が生じているのはHDDだけなのか」など判断がつかないことも多いでしょう。判断が難しいとき、対処方法が難しいと思われるときは無理に自分で対処せず、早めに専門会社に問い合わせてください。

自分で内蔵HDDを分解してしまったパソコンは、メーカーで保証対象外になってしまうだけでなく、復旧が難しかったり高額になってしまうこともあります。

これらのことをふまえ、HDDの異音で故障が疑われるときは、速やかに信頼できる復旧会社を探し、「どんな異音がするのか」などわかる範囲で症状を伝えることが大切です。相談の上でデータの復旧やHDD修理の見積もりを出してもらいましょう。

DRAJ(日本データ復旧協会)常任理事企業として実績も豊富なアドバンスデザインでは、無料診断を受け付けています。データ復旧のほか、パソコンのトラブルについても相談可能です。

DRAJ(日本データ復旧協会)とは、データ復旧業界の健全化を目的とした団体です。
「HPにて正しい情報提供を行い、事実に反する事柄を掲載していないこと」や「顧客に対し常に誠意を持って接し、虚偽による勧誘を行わないこと」などの入会会則を定めています。

HDDの異音と同時に起こることが多い故障症状

異音の原因が必ずしもHDDにあるとは限りません。他のパーツに不具合が生じている、あるいはHDDと同時に他のパーツも故障している可能性があります。

HDDの異音がしたとき、HDD以外の部分もチェックしよう

HDD以外の故障原因として多いのは以下の5つです。

  • 電源ユニットの故障
  • マザーボードの故障
  • 冷却ファンの故障
  • キーボードの故障
  • USB機器の繋ぎ過ぎによる故障

その際に異音と同時に見られる症状の一例として、以下のようなものがあります。

  • パソコンの電源が入らない
  • 起動した時にビープ音(ピー、ピーピッピッ、ピーピーピーなど、長音と単音を組み合わせたハードウェアの異常を知らせる警告音)が鳴る
  • 起動してもすぐに、もしくは数分でパソコンの電源が切れる
  • 電源のランプが点滅したままパソコンが起動しない
  • 起動しても勝手に再起動を繰り返す
  • 冷却ファンが動かなくなっている、または、回る時の「ブーン」という音が大きい
  • パソコンが熱くなっている
  • 電源は入るが画面が真っ暗なままで反応しない

複数の不具合があるときの対処方法

PCの状態はほぼ故障と判定できるので、保証期間内であればまずメーカーに問い合わせましょう。保証期間外であれば修理金額の見積もりをとり検討します。

PCの修理では内蔵HDDのデータは保証対象外です。保存したデータの復旧をしたい場合は、データ復旧会社への相談をお勧めします。

異音がしたときは早めの対処が重要

HDDから気になる異音が聞こえたとき、その時点ではまだHDDは完全に動作を停止せず、軽微な不具合の状態である可能性が高いです。しかし放置しておくとHDDが故障し、全く動作しなくなると予測できます。

したがって、HDDから異音がしたら、できるだけ早く使用を停止して修理を依頼するのが最善策です。

故障の状態によっては高額の費用がかかることも心配です。
人によっては
「ネットで情報を集めながら自分で対処してみる」あるいは、
「症状をそのままにしてPCを使い続ける」といった選択になってしまうこともあります。

ここで確認しておきたいのが、HDDに保存されているデータの保全です。
もし失っては困る大切な写真や文書が保存されている場合は、データ復旧のためにも即刻の対応が重要です。できるだけ早く修理とデータの取り出しをデータ復旧会社に相談しましょう。

※関連情報
HDD(ハードディスク)故障の原因とデータ復旧のための対処法

大切なデータを預けるデータ復旧会社を選ぶにあたっては、信頼でき、かつ復旧技術にも優れた会社を選ぶことが不可欠です。
DRAJ(日本データ復旧協会)常任理事企業として実績も豊富なアドバンスデザインは、データ復旧およびパソコンの故障について無料診断を受け付けています。

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